「君は徒歩ダーかい？」
旅中に出会った人にこんな質問をされたことがありました。
生まれて初めての一人旅が「歩いて日本一周」だった僕はこう思いました。
はて？「徒歩ダー」って何？
俺は、徒歩ダーなのか？
大場祐輔 1981年埼玉県生まれ。
大学在学中にプロレスラーの大仁田厚が「徒歩日本一周」に挑戦したことに衝撃を受ける。 卒業後すぐに「徒歩日本一周」に挑戦。
2003年、東京ディズニーランドからスタートし、毎日平均40キロの距離を歩き続ける。
旅先でお金が無くなれば、住み込みでアルバイトをして食いつなぎ、スタートから721日目の2005年3月22日、東京ディズニーランドにゴール。 徒歩日本一周をやり遂げた。
同年11月より日本一周記の書籍化のために奔走。 出版社に原稿の持ち込みを開始。
それから5年後、出版が実現。 「信じた道がいつか本当の道になるように―ガチで徒歩日本一周721日の旅―（彩雲出版）」
「俺が断念したことを彼はやりとげた―大仁田厚さん推薦」
今さらですが、「徒歩ダー」について調べてみました。
「徒歩ダー」ってなんだよ
一般的には、徒歩で旅をする人のことです。
日本一周、日本縦断など、徒歩で移動することを目的として旅をしている人は、もちろん徒歩ダーです。
夕方になると、家の近所を腕を振りながら歩いている人をよく見かけますが、これを「徒歩ダー」と呼んでいいのか？
いえ、それはただのウォーキングをしている人です（笑）
「徒歩ダー」の明確な定義はありません。
自分の経験から解釈をすると、徒歩で旅をする人。
もしくは、仮に1日限りでも他に移動手段がある環境で、徒歩という移動手段にこだわって、日常生活以上の距離を歩いて移動することに挑戦できる人ではないかと考えます。
「チャリダー」ってなんだよ
一般的には、自転車で旅をする人のことです。
自転車で日本一周、もしくは日本縦断をしている人は、もちろんチャリダーです。
NHK BS1で放送されている『チャリダー★快汗！サイクルクリニック』は自転車をテーマにした教養番組・情報番組です。
番組上では「チャリダーとはすべての自転車乗りに敬意を込めた愛称」とされています。
この「すべての自転車乗り」は、どこまでを含むのか？という問題があります。
自転車で買い物しているおばちゃんは、チャリダーなのか？
いえ、それはただチャリンコで買い物しているおばちゃんです（笑）
自転車乗りに対して差別化をするわけではなく、自転車に愛を持っているすべての人たちを「チャリダー」として番組上では定義をしているのではないかと考えます。
僕はチャリダーの経験はありませんが、日本一周経験者としての個人的な解釈は、移動手段以外は徒歩ダーの考え方とまったく同じです。
語尾の「ダー」ってなんだよ
「ダー」とは「ライダー」との造語になります。
rider（ライダー）の意味は、乗り物に乗る者、騎乗する者を示す英単語です。
もとは「馬に乗る」「馬にまたがる」という意味で使われていたので、車に乗るというよりもバイクなどに「またがる人」の方が意味としては強いです。
つまり、
チャリンコ＋ライダー＝チャリダー（造語）
ということになります。
なるほど。
では、僕の場合、
徒歩＋ライダー＝徒歩ダー（造語）
あれ？
＋ライダー？
＋ライダー（またがる人）？
俺、何もまたがってないんですけど（笑）。
徒歩ダーってなんなんだよ！
ここからは、元徒歩ダーが具体例を出して解説していきます。
みなさん「宅急便」って、ご存じですか？
荷物を各地へ有料で配送するサービスのことですが、「宅急便」とはヤマト運輸が独自に提供しているサービスの名称（商標）のことです。
ちなみに各社、宅配便の名称はそれぞれ違います。
・佐川急便 飛脚宅配便
・西濃運輸 カンガルー便
・トナミ運輸 パンサー便
ヤマト運輸以外の宅配便を利用する際に「宅急便」という名称を口にしてしまう人は多いと思います。
佐川急便の営業所で「これ宅急便で」とお願いしても普通にやってくれるでしょう。
「ウチは宅急便はやってないんですよ。宅急便はヤマト運輸の商標であって、ウチでは飛脚宅配便なんですよ」という面倒な議論にはならないと思います。
そこはもう暗黙の了解というか、意味さえ通じていれば問題ないかと。
「徒歩ダー」も「宅急便」と一緒です。
・チャリンコにまたがって、旅をする人＝チャリダー
・何もまたがってないけど、旅をしてる人＝徒歩ダー
「君は徒歩ダーかい？」
「俺、何もまたがってないんですけど」
「はい、そうです。徒歩ダーです。」
やっていることの意味さえ通じていれば、肩書きなんて、ぶっちゃけ、なんでもいいっすよ（笑）。
「1、2、3、ダー！」ってなんだよ
「元気があればなんでもできる」
アントニオ猪木さんの有名なパフォーマンスです。
「1，2，3，ダー！」のパフォーマンス料金は1回100万円らしいです（エンタメRBB）。
僕が歩いて日本一周にかかった費用は約200万円です。
つまり、このパフォーマンスを2回やれば、すぐに旅に出られる！
アントニオ猪木さんって、やっぱりすごいですよね。
僕の著書はこちら『信じた道がいつか本当の道になるようにーガチで徒歩日本一周721日の旅ー』彩雲出版
