将来、何かやりたいことを見つけた時に一番最初に頭に思い浮かぶのは親の存在です。
「どうせ反対される」
「何を言われるか分からない」
「うちの親はダメだろう」
僕、大場祐輔は、東京ディズニーランドから721日かけて歩いて日本を一周した経験があります。著書はこちら→「信じた道がいつか本当の道になるようにーガチで徒歩日本一周721日の旅ー」彩雲出版
学生の時に「卒業したら、歩いて日本を一周して出版社から本を出す」と決めました。
やりたいことをやる時の一番最初の難関は、もちろん親です。
つまり「親をどう説得するか?」
まだ何もやっていない状態で、いきなり「説得」することは難しいです。
その場で「説得」することよりも、時間をかけて「納得」してもらう必要があります。
この記事では、実際に僕が徒歩で日本を一周する際にどう乗り越えたかを書きたいと思います。
どんなに反対されても絶対に日本一周する意志の強さを伝える
大学4年生の頃、周りの同級生が就職活動をしていた頃、僕は就職活動を一切せずに旅費を稼ぐためにアルバイトに明け暮れていました。
「お前、進路はどうするんだ?」と親に聞かれた時に僕はこう答えました。
「卒業したら、歩いて日本一周をして出版社から本を出す」
もちろん大反対されました。
「それをやって一体、何になる?」
「仕事と直接結びつくわけじゃない」
「本を出版してお金を稼ごうという考え方が気に入らない」
「旅行に行きたいなら仕事しながら休みの日に行け」
「夢みたいなことを言ってる場合じゃない。みんな生活するだけでも大変なんだよ」
「お前がやろうとしていることは、ただの思い出にしかならない」
ボロクソに言われました(笑)。
自分が真剣に考えて決めたことを頭ごなしに全否定されたことは、正直辛かったです。
「それをやって一体、何になる?」
大人は必ず「理由」を求めます。
個人的な考えになりますが、日本一周することにそもそも「理由」は必要なのかなと疑問に思います。
結局のところ「衝動」でしかないと思っています。
「やりたいからやる」
それ以上でも、それ以下でもありませんでした。
ここまでしっかり論理的に分かりやすく説明できるのであれば、わざわざ日本一周を選ぶ必要はないと僕は思っています。
今でも「日本一周した理由は?」と聞かれると「なんとなく」と答えています。
軽い気持ちではありません。
言葉に表現すると「超なんとなく」という感じです(笑)。
つまり、自分に正直に生きるために必要な行動で、直感で「絶対にやった方がいい」と思ったからです。やらずに後悔するぐらいならやって後悔した方がマシだと思っていました。
親に「理由」を聞かれた時は、日本一周に対する今の自分の考えを伝えました。
「自分がどこまでできるか挑戦したい」
「無謀なことでも、やり続けていれば、いつかは達成できることを本にして伝えたい」
「一度きりの人生で後悔したくない」
最終的には親に全て論破されて終わりましたが、「どんなに反対されても勝手にやる。人のせいにはしない。」と言い切りました。
説得するということに関しては、最初から無理だと思っていたので、まずは自分が日本一周に対して、どれだけ強い意志を持っているのかを分かってもらうように話をしました。
結果を出して納得してもらう
結局、親の正式な許可を得ることができないまま、出発の日を迎えました(笑)。
どんな理由があったとしても、出発の日を延期するつもりはありませんでした。
「例え、旅の資金が貯まらなかったとしても、出発の日を延期はしない。」
「例え、体調を崩したり怪我をしたとしても、出発の日を延期はしない」
「例え、地球に何が起きたとしても、出発の日を延期はしない。」
それぐらい強い気持ちを持っていましたが、親の立場からすれば、半信半疑だったと思います。
「どうせ辛くなってすぐに帰ってきちゃうんじゃないの?」と思われていたに違いありません。
旅が始まってみると、歩いて旅をするということがどれだけ大変かを思い知らされました。
朝から晩までひたすら歩いても地図上ではほとんど進みませんでした。
「一体、何年かかるんだろう」と漠然と考えました。
親に初めて「日本一周する」ことを伝えた時に、ボロクソに言われたことを思い出しました。
もしかしたら、親の言っていたことが正論だったのかもしれないと感じたこともありましたが、自分にも意地がありました。
「旅が終わるまでは絶対に家には帰らない」
時にはヤケクソになりながらも、とにかく意地になって毎日歩き続けていると、「塵も積もれば山となる」の言葉の通り、歩けば歩くほど前へ進んでいることが自分でも実感できるようになりました。
親に心配をかけたくなかったので、定期的に連絡はとっていましたが、日本一周の3分の1ぐらいまで進んでくると、親の反応が少しずつ変わってきたことに気がつきました。
「どうせなら、頑張って最後まで行け」
旅に出る前の「大反対」が、旅に出た後は「応援」に変わっていきました。
最後に(究極の選択)
徒歩日本一周の旅をやり遂げた後、その後も色々と親の反対はありながらも、最終的には出版社から本を出すことができました。著書はこちら→「信じた道がいつか本当の道になるようにーガチで徒歩日本一周721日の旅ー」彩雲出版(Amazon)
「あの時、ボロクソ言ったの覚えてる?」と親に聞いたところ、「そんなこと言ったっけ?」とほとんど覚えていませんでした(笑)。
実際はそんなもんです。
人間は、自分が言ったことは簡単に忘れるくせに人に言われたことはいつまでも根に持ち続ける生き物です(笑)。
その後、両親は定年後、車で日本一周をしています。
「息子が歩いた道を実際に見てみたい」と思ったそうです。
あれだけ反対しておいて、結局、自分達も日本一周しているっていう(笑)。
今でこそ笑い話になっていますが、親を説得するということは、ものすごく時間のかかる作業です。
その場で「説得」できなければ、最終的には自分の意志の強さと行動を見せながら時間をかけて「納得」してもらう以外、方法はないと思います。
「親に反対されたから諦めた」
それは結局、自分の力のなさを誰かのせいにしているだけにすぎません。
やりたいことをやれる環境を作ることもスキルの一つです。
自分で人生を決めるということは、一人の自由な大人として、他の誰のためでもなく、自分のためだけに決めるということだと思います。
最後に「究極の選択」の質問をさせて頂いて、この記事を締め括ります。
世の中には2種類の人間がいます。
それは、「日本一周する人間」と「日本一周しない人間」です。
あなたはどちらの人間ですか?
大場祐輔 1981年埼玉県生まれ。
大学在学中にプロレスラーの大仁田厚が「徒歩日本一周」に挑戦したことに衝撃を受ける。 卒業後すぐに「徒歩日本一周」に挑戦。
2003年、東京ディズニーランドからスタートし、毎日平均40キロの距離を歩き続ける。
旅先でお金が無くなれば、住み込みでアルバイトをしながら食いつなぎ、スタートから721日目の2005年3月22日、東京ディズニーランドにゴール。 徒歩日本一周をやり遂げた。
同年11月より日本一周記の書籍化のために奔走。 出版社に原稿の持ち込みを開始。
それから5年後、出版が実現。 「信じた道がいつか本当の道になるように―ガチで徒歩日本一周721日の旅―(彩雲出版)」←クリックするとAmazonに飛びます。
「俺が断念したことを彼はやりとげた―大仁田厚さん推薦」