徒歩日本一周の旅が終わり、約2年ぶりに普段の日常生活を取り戻した頃、ふと「歯医者に検診に行ってみよう」と思った。
もともと、何かなければ歯医者に行こうとは思わない性格だった。
そんな自分が歯医者に行く気になった理由としては、旅をしている時、野宿も多かったから、確実に虫歯ができているはずだと予想していた。
んで、実際に検診に行ってみたところ、意外な結果だった。
結論からいうと、「異常なし」。
なんだか拍子抜けした。
旅をしていた頃を振り返ってみると、野宿で風呂に入れない日があったとしても、何気に歯だけはちゃんと磨いていたことを思い出した。
水道があれば、歯磨きはできるし、ペットボトルの水でも可能である。
風呂に入れなくても、せめて口の中ぐらいは綺麗にリフレッシュしたいという気持ちもあったせいか、マメに歯磨きをしていたのだった。
むしろ、旅が終わって日常生活に戻ってからの方が、歯磨きをサボりがちになった。
酒飲んで帰ってきた時とか、「どうせ、明日の朝磨くんだから」と、歯磨きしないでそのまま寝ちゃったり、休みの日に朝起きてゴロゴロしすぎて、歯磨きすらだるくなっちゃったり。
基本的には毎日歯磨きはするのだけれど、ちょっとサボっただけで、気がついたら、簡単に虫歯になってしまうこともある。
現在、親知らずの治療をしていて、歯並びが悪いせいか、街の歯医者では抜歯できないと断られ、大学病院を紹介されたりと、抜歯するまでに時間がかかっている。
これが徒歩日本一周していた時じゃなくて良かったなと思っている。
歩き旅の場合、病院を探して歩くのも大変だ。
実際、徒歩日本一周中に、足の爪が3枚剥がれたり、巻き爪で歩くのが困難になった時も痛い足を引きずりながら病院を探して歩くのはかなり苦痛だった。
今後、長期間の旅に出る予定のある人には、出発前までに、虫歯や親知らずがあれば、先に治療しておいた方がいいかもしれない。
旅している時に歯が痛くなったら、結構、面倒臭い事になるし、通院になった場合、お金も時間も大幅にロスが出てしまうので。
芸能界に加藤茶さんという人がいる。
数年前に亡くなられた志村けんさんと同じ「ザ・ドリフターズ」のメンバーで、今の若い人たちは知らないかもしれないが、代表的な一発ギャグに「加トちゃんぺ」、「ちょっとだけヨ」、「1、2、3、4、やったぜ加トちゃん!ぐるりと回ってうんこちんちん」があり、昭和の時代、子供達の心をガッチリ鷲掴みにし、爆発的な人気者となった方である。
この人のすごいところは、タレントとしての活躍だけではない。
68歳の時に23歳の女性と再婚していることだ。
まさに男のロマンとでもいうべき偉業を成し遂げている。
そんな加藤茶さんが、伝説のテレビ番組「8時だヨ、全員集合」のエンディングで、テレビの前の子供達に毎週欠かさず投げかけていた言葉がある。
「歯、磨けよ」
レジェンドが言うのだから、やはり間違いない。
例え、日本一周していて、野宿で風呂に入れない状態が続いたとしても、歯磨きはサボらないことを超おすすめする。
大場祐輔 1981年生まれ。 大学在学中にプロレスラーの大仁田厚が「徒歩日本一周」に挑戦したことに衝撃を受ける。 卒業後すぐに「徒歩日本一周」に挑戦。
2003年、東京ディズニーランドからスタートし、毎日平均40キロの距離を歩き続ける。
旅先でお金が無くなれば、住み込みでアルバイトをしながら食いつなぎ、スタートから721日目の2005年3月22日、東京ディズニーランドにゴール。 徒歩日本一周をやり遂げた。同年11月より日本一周記の書籍化のために奔走。 数々の出版社に原稿を持ち込む。
それから5年後、出版が実現。 「信じた道がいつか本当の道になるように―ガチで徒歩日本一周721日の旅―(彩雲出版)」を出版。
「俺が断念したことを彼はやりとげた―大仁田厚さん推薦」