日本一周は自転車よりも実は歩きの方が楽なんじゃね?

日本一周は自転車よりも実は歩きの方が楽なんじゃないか? 日本一周

一般的に「日本一周」の移動手段と言えば「自転車」を想像することが多いと思います。

僕はこれを「徒歩」でやったらすごいだろうなと思い、東京ディズニーランドから721日かけて歩いて日本一周し経験があります。

著書はこちら→「信じた道がいつか本当の道になるようにーガチで徒歩日本一周721日の旅ー」彩雲出版

 

実際に旅に出てから、たくさんのチャリダーの方に出会いました。

「自転車で旅をする人たち」の大変さを見て「歩きの方がすごい」とか「自転車だから楽」ということではないんだということを考えさせられました。

むしろ、「自転車よりも歩きの方が楽なんじゃないか?」と思ったこともあります。

今回は、元徒歩ダーの僕が、自転車で日本一周する人の大変さについて書いていきます。

風が強い日のリスク

風が強い日のリスク

自転車の場合、風が強い日は地獄かと思います(笑)。

向かい風はもちろんのこと、横から受ける風も含めて体力の消耗が激しそうです。

結局、自転車を押しながら歩いているチャリダーをよく見かけました。

風が強い日は、歩きの場合も大変ですが、自転車を押しながら歩くよりはまだマシです。

個人的には、歩きの場合も自転車の場合も、強風の日は休んだ方がいいと思います。

自分の経験上ですが、天気が悪い日に意地を張って移動すると、ロクなことが起きません(笑)。

逆にこういう時を利用して、体を休める時間にあてた方がいいです。

登り坂のリスク

平坦な道路と違って、峠などの急な登り坂を自転車で走るのはかなりきついと思います。

一人旅用の荷物を積んでいるからなおさらペダルは重いです。

立ち漕ぎを途中で諦めて、結局、自転車を押しながら歩いているチャリダーは多かったです。

ハッキリ言って、歩いて旅をしている僕の方が楽でした(笑)。

ただ、うらやましかったのは、下坂。

僕が歩きながら下っている時に、ペダルを漕がずに風のように走り去っていくチャリダーを見た時は「いいなぁー」と思いましたね(笑)。

歩きの場合、登りもよりも、下りの方が辛かったりします。

自転車の場合、登り切ってしまえば、下りは楽そうでした。でも、スピードが出るから急な坂は注意は必要ですね。

故障した時のリスク

故障した時のリスク

自転車で一番多い故障は、パンクだと思います。

旅をしている時に仲良くなったチャリダーに「パンクした時はどうするんですか?」と聞いたことがあります。

その場でパンクの修理はせずに、チューブだけ取り替えて走って、その日、走り終わった時に修理するとのことでした。

自分でパンク修理をするとなると、水をはったバケツにチューブを入れて穴を探すイメージがありましたが、チャリダーの場合、バケツも水も不要で、チューブに空気をパンパンに入れて耳を澄ますと空気の漏れている穴から音が鳴るので分かるそうです。

「なるほどなー」と思いましたね。

チャリダーの場合、自転車の修理や整備が一通りできることは必須になりますが、工具や空気入れなどを持つことで荷物がさらに重くなります。

自分で修理ができない場合や、部品を買わないといけない場合などは、自転車屋にたどり着くまでが大変そうですね。

歩きの場合は、乗り物はないので、故障というのは基本的にはありませんが、しいて言えば、歩きすぎにより、常に足の裏に激痛が走っていました(笑)。

交通事故のリスク

交通事故のリスク

チャリダーの場合、車道を走ることが多いと思いますが、田舎の国道などは大型トラックなどもスピードを出して走っているので常に危険と隣り合わせです。

ただでさえ、重い荷物を積みながらバランスを保ちながら走らないといけないので、注意が必要です。

特に雨の日は、地面が滑るので、転倒の危険もあります。

個人的な見解ですが、乗り物はスピードを出せば出すほど、交通事故の可能性が上がると思っています。

その点、歩きの場合は交通事故のリスクは自転車に比べて少ない方だと思います。

ただ、歩道のない狭いトンネルの中を歩くのは、車にはねられそうになったり、地面は滑るしで、何度か死にかけた経験があります(笑)。

それでも、トンネルによっては、歩道がある場所もあるので、自転車でトンネルの車道を走るリスクに比べれば、歩きの方がまだ楽のような気もします。

盗難にあうリスク

盗難されるリスク

パクられたら最後です(笑)。

特に高級な自転車は高く売れます(笑)。

盗難にあった自転車が戻ってくるまで待つか、旅先で新しい自転車を買い換えるか、それとも歩いて日本一周に切り替えるか(笑)。

僕が旅をしている時に出会ったチャリダーから野宿している時に自転車を盗まれた話を聞いたことがあります。

朝起きてテントから出たら、チャリが消えていたそうです(笑)。

盗まれないように厳重に警戒した方がいいですね。

その点、歩きの場合、盗難のリスクは少ないです。

常に貴重品類を肌身離さず持ち歩いていれば、盗まれて困るものはそんなにありません。

ただ、嘘みたいな話ですが、僕は歩いて日本一周中に靴を盗まれたことがあります(笑)。

最後に

一般的に「徒歩日本一周」と「自転車で日本一周」を比べた場合、どちらが大変かと言えば、「徒歩」だと思います。

これは、日本一周にかかる総日数の問題からです。

僕の考えでは、「徒歩」も「自転車」も1日の移動時間が同じであれば、その日の大変さは同じぐらいではないかと考えます。

なぜならば「毎日、最善のベストを尽くす」という点では、同じ労力だと思うからです。

それが「徒歩」か「自転車」かの違いでしかありません。

歩いて日本一周していた頃、自転車で日本一周している人を見て「うらやましいな」と感じたことがあります。

僕は歩きだったので、海岸線沿いを自転車で走ったら、きっと気持ちいいだろうなと思っていました。

ある時、旅先に出会った人に「海岸線を歩いて散歩できるなんて気持ちいいだろうね」と言われたことがあります。

その時、僕は正直にこう思いました。

「日本一周していれば、海なんて見慣れてしまって別に有り難みも感じないし、20キロの重さのリュックを背負って、痛めた足を引きづりながら、毎日40キロも歩く行為のどこが気持ちいいのか?」と。

仮に僕が自転車で日本一周をして、海岸線沿いを自転車で走ったとしても、どうせまた同じことを思う気がします(笑)。

隣の芝生は青く見えるものです。

この記事を書いた人


大場祐輔 1981年埼玉県生まれ。

大学在学中にプロレスラーの大仁田厚が「徒歩日本一周」に挑戦したことに衝撃を受ける。 卒業後すぐに「徒歩日本一周」に挑戦。

2003年、東京ディズニーランドからスタートし、毎日平均40キロの距離を歩き続ける。

旅先でお金が無くなれば、住み込みでアルバイトをしながら食いつなぎ、スタートから721日目の2005年3月22日、東京ディズニーランドにゴール。 徒歩日本一周をやり遂げた。

同年11月より日本一周記の書籍化のために奔走。 数々の出版社に原稿を持ち込む。 

それから5年後、出版が実現。 「信じた道がいつか本当の道になるように―ガチで徒歩日本一周721日の旅―(彩雲出版)」を出版。

「俺が断念したことを彼はやりとげた―大仁田厚さん推薦」

 

タイトルとURLをコピーしました